マフラーのトラブルでの入庫です。
今回は今年の4月にマフラーDPD洗浄&インジェクター洗浄したお客様からの依頼です。
※以前のブログ投稿はこちら
DPDの自動再生及び手動再生でも終わらず
エンジンチェックランプ点灯したとのこと。
診断機にてエラーコード確認してみますと、
現在故障で P2458 DPD再生時間異常 のみでした。
エラーコードから何が原因が考えられるかファイネンスの修理書で確認。
DPD再生時間でのエラーコードはDPD再生時に温度が上がらず時間がかかるパターンが多いです。
温度が上がらない原因を調べていきます。
エンジンを暖気してDPD強制再生してみます。
DPD再生して徐々に温度が上がりかけの時点で、勢いよく白煙が出てきました。
工場内白煙で真っ白排気ガスの不完全燃焼異臭が目に染みます。
白煙が出たままで温度が上がらず診断機で確認してみると
排気温度1(フィルタ前)160℃
排気温度2(酸化触媒前)160℃
排気漏れはしておらず、あとは排気シャッターバルブと排気管インジェクターに絞りました。
診断機では排気管インジェクター圧 -8.8kPa
お客様に原因の特定を一旦報告してまずは排気管インジェクターから交換することになりました。
取り外した排気管インジェクターです。
周辺の煤も(すす)も取り除いて再度排気管インジェクター圧確認しますと5.7kPaまで圧があがりました。
一旦DPD強制再生できる状態まで組み上げ、DPD強制再生実施
症状が変わらずすぐに勢いよく白煙吐き出し、温度も160℃までしか上がらなかったです。
あと可能性で言うと排気シャッターバルブ交換になるので交換することに
交換しても改善出来なければ酸化触媒の溶損も疑わなければなりません。
ギガの排気シャッターバルブは案外高額です。
こちらが交換する前の排気シャッターバルブです。
新品の排気シャッターバルブです。
再度DPD強制再生して各数値確認してみます。
DPD強制再生し、排気シャッターバルブが閉じた瞬間勢いよく排気温度が上がりました。
再生時間も約20分ちょいで再生完了
アイドリングでエンジン冷まし、インジェクターとDPDマフラーの差圧も確認したところ問題ありませんでした。
インジェクター
① -0.8mm
② -0.4mm
③ 0.0mm
④ 0.8mm
⑤ 0.2mm
⑥ 0.0mm
DPDマフラー差圧は標準平均3Kpaに対し2.05kPaで正常でした。
走行中のDPD自動再生や手動再生出来ない場合はまず排気ブレーキの効きがどうか、排気漏れしていないかの確認が大事になります。
DPDが詰まって洗浄又は交換しても再度同じ現象起こしてしまいます。
弊社ではトラブルの原因を徹底的に調べ、予防整備に努めています。